ピシッとアドレナリン – なりゆき主夫のリアルな日常 – 楽天ブログ(Blog)

私は勉強についてあまりとやかく考えるほうではない。
自分が宿題をやらなかったことは多いし、勉強をサボるなんてのは大したことではないという観念がどうしても抜けない。妻には、「アナタは出来が良かっただけ、勉強しなければダメな子供もいるの」といわれると、「う?む・・・たしかに私は出来が良かった。宿題殆どやらなくてもテストではそこそこの点数を取れた、しかし、ちゃんとやっていれば、今の生活よりもっと良い生活が送れた可能性も高いかも・・・」やっぱり、やらないよりはやったほうがいいのだろう。多分。
土曜日、遊び呆けていた我が家のお子様達は、日曜日の午前中勉強をすることを妻と約束していた。日曜の午前中は友達と遊ぶ約束をするなということだ。大した問題ではないが、約束をした以上は守ってもらわなくてはいけない。
それは我が家のルールなのだ。
土曜の夜、いや、日曜の朝まで新しいキーボードで遊んでいた私は、子供達が静かにしてくれていれば寝坊したいところだった。
長女は朝、友達となにやら電話をしており、その電話の声はちょっと怪しいヒソヒソ声だ。
それが聞こえてしまった時点でもう寝ている場合じゃないという予感がした。
なんとしても眠いが、仕方がないので起きた。
しばらくして、玄関のチャイムが鳴り、長女の友達がやってきた。
「どういうことなの?」といわれて、うろたえる長女。
「一緒に勉強する約束をした・・・」
「一緒に勉強しろなんて誰も言ってないでしょう!勉強するから終わるまで遊べないって電話しなさいって言われたんじゃなかったのか?どういうことなの?」
大体察しがついているが、うちの娘は友達にそそのかされたに決まっている。
一緒に勉強するってことにすれば、とりあえず家に来てしまえば「しょうがないわね」とかいって「じゃあちゃんと勉強するのよ」てな感じで許される、という策略がバレバレなのだ。
そして、そうなったら確実に勉強なんてするわけない。
そして、私の怒りは爆発するのだ。
こっそりと策略を立てたこと、それを前もって言わなかったこと、さらには私が睡眠不足だったこと。(最後のは子供に罪はない、運が悪かったということだ)
私は長女の頭頂部をパシッと叩き、頬っぺたをピシッと叩く。
「このバカタレ!」
長女の目からは涙がボロボロとこぼれてくる。
「嘘をつくな嘘を!嘘をつくことは許さないからな!お前は大人を騙したって事に気づいてるのか?友達がそういう風にしようっていったとしても、なぜ黙ってるんだ!一緒に勉強してもいいの?ってなんで聞けないんだ、ふざけるな!友達にはちゃんと説明して帰ってもらいなさい、ダメだってさ、とかいうんじゃないぞ!勉強が終わって時間があったら電話するからっていいなさい。」
そうこうしているうちに、長男(弟)の友達がチャイムを鳴らした。
「おい!どういうことなんだ?」
「約束してないよ!」という長男。
「だったら、勉強終わってから時間があれば電話するっていって来い」
しばらくして、友達が外から「まだ??」呼びかける声がした。
「おい!お前はオレがなんて言ったのか理解出来てないのか?お姉ちゃんはなんで怒れてたのかわかってんのか?お前は友達になんて言ったんだ!!勉強終わるまで外で待たせとけってオレが言ったのか?このバカタレ!!」
お姉ちゃんと同様にパシ、ピシッである。
仲の良い兄弟なのだ。
「いいか、お前達は勉強をしなかったことで怒られてるんじゃない、オレをバカにしてることで怒られてるんだ、わかるか?ふざけるな!お前達は、オレに対して謝れ。」
「ごめんなさい」
「悪いと思ってるのか?」
「はい・・・」
「何だその返事は!悪いと思ってないなら悪くないって言え!本当に悪いと思ってるんだったらしっかり返事をしろ!」
「はい」
「ダメだそんな返事があるか!」
「ハイ!!」
朝から児童虐待をしてしまったため、私はぐったりだ。
子供の側から見れば、なんで怒られるのかよくわからないかもしれないじゃないか、と思うかもしれない。
しかし、この子達はなんで怒られるのか実はわかっている。
子供というのは、怒られるのか怒られないのかを試すのだ。
勿論、怒られたい訳じゃない。
これくらいは怒られるかな?怒られないかな?と思ったことをとりあえずやってみるか、と実行しているのだ。
こういうことがしょっちゅうあると、面倒だから、つい「まったく、この子達は全然いうことを聞かないんだから」といってすませたくなる。
しかし、それですませるのはたぶん「よくないこと」な訳だ。
で、私の場合、なによりもまず、「このクソガキ達にナメられてたまるか!」という感情が沸いてくる。
そういう感情が沸いてくるから、ピシっと手を出して軍隊まがいのやりとりの後、「ちょっとやりすぎたかな?・・・」なんて自分で後悔したりもする。
しかし、これでこの子達は凹んで一日を過ごす訳ではない。
勉強が終われば、その後は勝手に遊んでていいのだ。
勿論、上履きを洗ったり、洗濯物を片付けたり、フロ掃除をしたり、部屋の掃除をしたりするわけだが。
そしてまた、さらに叱られたりするわけだが。
子供ってのは叱られたことを案外と根に持たない。すぐにケロッとして、やりたいことや、欲しいものの話なんかを始めたりする。凹んでいる時間がもったいないと言わんばかりに、タフなのだ。
こちらはアドレナリン出しまくってヘロヘロだってのに。

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