石の上にも3年 – なりゆき主夫のリアルな日常 – 楽天ブログ(Blog)

パクさんが工場を辞めた。
以前、「私には向いてないヨ」と言っていたのを思い出す。
たぶん、この「ヨ」という言葉には性格的な「向き不向き」以外のことも含んでいる。
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職人Dさんが言った。
「最近の若けえ連中はよ、根性がねえよ。こんな仕事で根をあげてたらよ、オレなんざ60過ぎてんだからよ。もうボロボロだぞおめえ。それだって休んだら他の皆に迷惑かかると思うからよ、そうだろう?」
「はい、そうですね・・」
「その点おめえさんは今時の若いもんにしちゃ、根性があるよ」
「いや?どうでしょうか?」
「人が残した弁当食ってたもんな」
「・・・」
それくらいで根性があるとは思わないが。
しかし、とりあえず辞める気はなかったのだ。
というのも私この時、既に30代半ば過ぎ。
若いと言えば確かにこの職場では一番若いかもしれないが、下手すりゃ管理職の歳。
(実際、前職ではそうだった)
年齢層の高い職場であるから小僧でいることが許されているが、他の職場では既にお払い箱だ。
根性論など語る暇はない程、必死なのだった。
しかしそう言われると人間というものはアホなもの。
(そ、そうかな??)なんでいい方に解釈してしまう。
(じゃ、それほど努力しなくてもいっか!)
という方向に軌道修正してしまうのである。
実際問題として、この職場における出世というのはありえないが、私はあくまでも、経験というものに囚われていた。
職人の世界は、未経験者は就職窓口が別。
経験があって初めて通常採用窓口に通される。
これが石の上に3年ということ。
師匠の下で、じ?っと下働きをすることでしか、技術を盗む事も出来はしない。
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腰曲がり師匠が実質的に私の師匠であった。
誰も頼んだ訳ではないが、他の職人よりは実際に技術はあった。
ただし、真面目に仕事をすることが殆どなかっただけだ。
私に仕事を教えるのも殆ど暇つぶしのようだったし、気まぐれであった。
しかしそれでも私にとってはこの上なくありがたいことだった。
他の職人は・・・自分の持ち場の仕事を一切教えなかったのである。
それは多分に、危機感だったと思う。
その持ち場をとられたら、「お払い箱」になるからだ。
これも全て、腰曲がり師匠の受け売りではあるが。
「オレはよ、どの工程も出来るから、特定の持ち場なんていらねえんだよ、でも見てみなあいつら。自分の持ち場にしがみついて、いつまでもネチネチやってるだけだ。みっともねえ。あんな連中に関わるんじゃねえよ。おまえは職人になりてえんだろう?工員になりてえ訳じゃねえだろう?」
「はい」
「だったら下手な奴の仕事を真似するな。自分の仕事は全部、自分で考えてやるんだ。いいか、仕事っていうのはな、全てに理由があるんだ。理由は考えなくていいから、とりあえずやっておけばいいなんてことは一つもねえんだ。いい仕事ってのは、速いだけじゃダメ、丁寧なだけでもダメだ。全部が均一でなくっちゃダメなんだ。それが職人の仕事なんだ」
実際、真面目に仕事をしないで他の職人の批判をしている腰曲がり師匠は嫌われ者というよりは・・・
皆に無視されていた。
しかし、
「全てのことに理由がある」
この一言だけは重みがあった。
60過ぎたじいさん達を蹴落とすつもりはないが、黙って排除される訳にもいかないのだ。
とにかく、石の上にも3年。
3年間会社が持つかという問題もあるのだが・・・(汗)
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