マッタリとした行き先の無い雰囲気・・・ – なりゆき主夫のリアルな日常 – 楽天ブログ(Blog)

工場解散の一日が終わり、家に帰る。
妻に今日起きた事件の状況をざっと伝える。
私はクビになった訳ではなく、明日も会社に行くし、たぶん・・・今月の給料も出る。(若干給料が下がる危険性はあるにしろ)
家族にとってはそれほど大事件ではない。
ほんの2年ほど前、私が出版社を辞めて来たとき、家は滅茶苦茶だった。
貧困は簡単に家庭を壊す。
それを踏み止まれるなら、良いのではないか。
とりあえず、私は明日も会社に行く。
昨日と同じ仕事はしないだけのこと。
工場に、今日までいた職人が誰もいなくなっているだけのことだ。
やりたい仕事が出来なくても良いのではないか。
(やりたい仕事だったのかも不明だが)
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次の日。
何をするのか判らないという意味では、初出勤に似た緊張感さえあった。
あまり明るい未来を想像出来ないのが残念だが。
一応タイムカードは押す。
以前にも書いた工場の朝の風景 の抜粋。
工場の朝は、8時半に始まる。
私は自転車通勤で、8時ちょっと過ぎたくらいに工場に着き、作業着に着替える。
工場長や、仕掛け出しの半蔵は必ず先に来ているので、「おはようございます!」と挨拶する。
工場長「おう」
半蔵「・・・」
仕事のない時でも常に焦って動いている。
私はなるべくかかわらないようにしていた。
外に出て、タバコをふかしていると・・・
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ちょっとおかしい。
今までと同じ朝?
半蔵が来ている。
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半蔵はクビではなかったのか?
年齢的には社長や工場長と大して変らないが、年上からも年下からも親しみをもって?「半ちゃん」と呼ばれていた半蔵。
端的に言えば、かなり変った男であった。
今まで係わるとロクな事がないような気がしたので、触らぬ神扱いしていたが、この状況下では無視しているだけという訳にもいくまい。
「半ちゃん、何してんの?」
半蔵はピタっととまり、一瞬どう動こうか考える様子を見せた後、凄いスピードで私の傍に寄って、にやっと笑った。
「おめえもオレと一緒か?」
「何が?オレは・・・残ってくれって言われたから、後片づけをしにきたんだけど」
半ちゃんは私の言葉が理解出来ないようだった。
社長がやってきた。
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「半ちゃん、すまねえ?!!っていうか会社潰れてるからよ、ここにはおまえの仕事はねえぞ!おまえ早く仕事探せ!職安行け!」
「ま、まだ終わってねえ仕事があんだよ・・・」
「いいよ、やんなくて。給料からひかねえから。っていうか、もう来月の給料ないけど。っていうかもう会社ないから」
半蔵はまた私を指差して、いった。
「じゃあこいつは何やってんだよ」
「こいつにはやってもらう仕事が残ってる。おい穂高、ちょっと事務所に来い」
私は社長の後をついて歩いて行きざま、半ちゃんのほうを振り返った。
ほうきと塵取りを持って立ち尽くす半ちゃん。
「おめえもオレと一緒か?」というのは、、とりあえず来れば何か仕事をもらえると思ったのか?という意味なのか。
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事務所に行くと、ミャオさん、石井くん、鶴田さんもいた。
社長はこれからの流れを話した。
先ず、この工場から立ち退く。
そして新しい工場に移る。
そして新しい社名を名乗る。
工場は流れの仕事ではなく、職人一人一人の出来高制にする。
ようするに、1足いくらの工賃を支払う形式にするということだ。
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師匠が以前言っていた、稼げる職人?の形態である。
社長が私に言った。
「で、おまえは職人の管理をしてくれ、しかけ出し(材料の仕分)そして上がりの検品、箱入れ、工賃の計算だ。パソコン使えるんだよな?」
「たぶん・・・」
「だからおまえを残したようなものなんだぞ、おい、石井、パソコン使うんだろ?」
「いや・・・わかりません」
「おまえ使えるんだろ?」
「いや・・・使えません」
「ばかやろう!・・・こんな感じだけど、穂高出来そうか?」
「いや、やったことない仕事なのでよく判りませんが・・・やらなきゃ仕方がないってことじゃないんですか?」
「まあそういうことだ。一応今まで3?4人で手分けしてやらせてた仕事だからおまえ一人で出来るかな?と思って訊いて見てるんだけどな」
「・・・・(汗)」
「ま、出来なきゃまた考えるけどよ、とりあえず頼むよ」
「はい・・・で、今日は何をやればいいんですか?」
「とりあえず掃除でもしててよ」
「わかりました」
工場に戻ると、半蔵はいなかった。
帰ったのであろうか。
てっぺんハゲが無性に憐れに思えた。
(ハゲが可哀想という意味ではないが)
とにかく人の心配をしているほどの余裕はない。
仕事は、ないけど・・・
ということで、その日は掃除をした。
その次の日も。
そのまた次の日も・・・。
掃除したことある人なら判るかも?しれないが、掃除というのは簡単にやればすぐ終わるし、しっかりやろうと思えばどこまでやっても終わらないものだ。
そして殆どの場合、やってもやらなくても綺麗にはならない。
ノリと釘が床にこびりついた工場である。
掃除をするより、貼り変えたほうが早いのだ。
(極端に言えば、工場全体を解体して建て直したほうが早い)
勿論、そんな金のかかることはしないだろう。
そして私が掃除をしようがしまいが、綺麗になろうがなるまいが、今後の仕事に何の影響もないのだ。
単に暇だから、掃除をしていただけのことだ。
私は工場の移転の準備が整うまでの1ヶ月ほどの間、延々工場の掃除だけをして過ごした。
これほど辛い労働は今まで味わったことはなかった。
つづく・・・
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