Marquee Moon – Television –

4.0
オルタナティブ・パンク

テレビジョンというバンドは、実際に活動していた当時に聴いていた訳ではなかった。
後に、20代後半頃?某出版社に勤務していた事があるのだが、その当時、テレビジョンが好きだった同僚がいて、「すげえいいっすよ」と言われて「じゃあ聞いてみようかな」とレコード屋さんの視聴コーナーで聴いてみたんだけど、なんとなく一本調子で、アーティスティックではあるけど、うーん・・・どうかなあ~。という感じで、買うまでには至らなかったかなあ、というバンドの一つだった。

これが、テレビジョンというバンドに関する評価だったのだ。つい最近まで。
それが、いわゆるストリーミング再生時代になって、Spotifyなどで好みの傾向をAIが割り出し?シャッフル再生するようになって、この曲の凄さに初めて気づくという。
なんとも勿体無い人生を歩んできたものであったというか、この10分を超える曲について、たぶん以前はレコード屋さんの視聴コーナーでイントロ部分だけを聴いて、「却下!」されてしまったのに違いない曲の一つだったのだ。

なんとも勿体無い。

とはいえ、聴いたことのない皆さんにおいても、是非聞いてもらいたい曲の一つ。

テレビジョンは、ラモーンズ、パティ・スミスと並ぶ、NYパンクの代名詞の一つ。このレコードのクレジットは1977となっているが、バンドが結成されたのは1973年とか。時代的にはヴェルヴェット・アンダーグラウンド等と被るのかもしれないが、そう考えると、割と斬新だったのかなあ~とか・・・なんとも、昔スルーされた中で、最近良さに気づくという部分での時代背景的な思い入れが全く出来ないのであるが、たぶん、日本においては、後にデビッド・ボウイのファンやニューロマンティックなんていう変な輩がテレビジョンについて先見的に?語っていたような気がするぐらいであって、一部の人以外からは、ほぼ全く評価されていなかったのではないかと思われる。(一部のファンだった人、ごめんなさい)

でもまあ、それを言い出せば全ての洋楽なんてのも同じようなものだし、だからこそ自分もこうやって何か書いておこうかな?なんて思う訳なので、まあ全然構わない。

で、この曲(未だアルバム全部聞いてないので・・・)について、語る訳なのだが・・・

テレビジョンについては、既にいくつかのWebサイトで優良な記事が読めるから、検索してみても良いかもしれない。

テレヴィジョンの『マーキー・ムーン』こそがニューヨークパンクの先駆的アルバム! - music.jpニュース
パンクと言えば、セックス・ピストルズ、クラッシュ、ダムドら英のグループが多く語られるが、彼らに影響を与え、パンクロックの精神を世に知らしめたのは、テレヴィジョン、パティ・スミス、ラモーンズなど、ニューヨークで活躍したロッカーたちである。特にテレヴィジョンはメジャーデビューこそパティ・スミスに先を越されたものの、デビュー...
ブログ | ロックの学園アーティスト登校編/名曲講座編|JFN
『名盤と私37: Television/ Marquee Moon (1977)』
「で、落ち込んだのか?」「…いや」「は?」「俺は落ちていったんだ。ミロのヴィーナスの腕の中へと」 テレヴィジョンのデビュー・アルバム『マーキー・ムーン』の2曲…

 

いや、つまみ食い的に一部だけ聴いてもよく判らないと思う。
この曲は最初から最後まで、フルで聴かないとたぶん、その良さがよく判らないと思う。

10分38秒あるから、それなりに心の準備をしてから再生してください。(出来れば再度リピートも・・・)

どうでしょう?一度通して聴いたらもう一度聴きたくなりませんか?

下手馬リズムギターのカッティングから、ピロピロピロピロピ、というこれまたへんてこりんなノリのセカンドギターが重なり、ベース、重量ドラムが重なってテンポ遅すぎだろう!という感じのイントロから、なんともお口の開け方を想像してしまいたくなるようなトム・ヴァーラインのヴォーカルが乗っかってきて、随所でリズムがもたついたり、走ったり・・・いや、これは、下手とか上手いとかの判断なんてどうでも良いくらいにこの演奏にハマってしまう自分に気づくはず。

なんだこれは、っていう感じだ。

中間の間奏というか、歌のない部分あたりから繰り返されるリフ、の度に異様な盛り上がりを見せてくるのはライブ感だと思う。クオリティ云々はもはや関係ない、これがバンド演奏という感じだ。すごい!

ということで・・・あまり語る言葉が思いつかないけど、とにかくお勧めという事で。

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